前世のあなた

前世のあなたは相当に良い家柄を承継した人だったでしょう。
王家や宮家に近い家系、または代々王家の傍に仕えてきた名門など。歴史と伝統あり、財産も相当ある家を受け継ぐべくして生まれた人です。男性なら家督を継いだでしょうし、女性も同等の家柄の長子に嫁いだでしょう。
もちろん政治的な実権も持っていて、陰に日向に政治活動をしていました。

言わば生粋の、エリート中のエリート。
幼い頃から徹底した教育も受けていたため、知識と教養ある能力の高い人でした。
華やかで気品あり、礼儀正しく温厚、と貴族を絵に描いたような人だったと思います。気位の高さは天下一品でしたがそれも悪気はなかったので嫌味は感じさせず、苦労知らずで育った人特有の鷹揚さが周囲を惹きつけました。
真面目に家を守ることにも努めたので、家はあなたの代でさらに繁栄し財産も増えたはずです。
使いきれないほど豊かな財力と広い領土に囲まれて、あなたは幸福に暮らしました。

何の疑問も覚えることなく苦労も少ない人生でしたが、その足元で領民の不満が溜まっていることにあなたは気付いていなかったようです。
高い場所からしか見えない景色だけ見つめたあなたには、下々の苦しみなどとうてい理解出来なかったでしょう。民に気持ちがあることを想像すらしなかったかもしれません。
最悪のケースでは領民の反乱に遭っている可能性もあります。
あるいは戦争で領土を失ったかもしれません。敵に侵略されてもあなたは抵抗する術を知らないので、領民を放り出す形で降参したのではないでしょうか。
殿上人として生きている限りは幸福な人生だったと言えるかと思います。

今世の幼少期〜青年期

魂は前世で過ごした人生を今世でも引きずります。
これはボールが転がる様子と似ています。一度加えられたある力の作用は、他の力が加えられない限りそのままボールの転がる軌道に影響を与え続けます。魂も同じで、前世で得た環境や生き方などの作用は今世に伝わります。このため魂は直前の過去世で過ごした人生と、どこかしら共通するものがある場所や性格に生まれるのです。
このような魂の軌道を変えるためには、生きているうちに行動して別の力の作用を加えることがどうしても必要です。死ぬだけで劇的に性格が変化すること、つまり「別人に生まれ変わる」ことは決してありません。

房宿の子はごく普通の家庭に生まれ育っても気品を持ちます。
礼儀正しく所作の正しい、どこかクラシカルな雰囲気のある「良い子」でしょう。
頭も良くお勉強は出来るほうで、学校の成績も良いと思います。だからと言って内向的な勉強ばかりしているタイプではなく、明るく社交的なほうですから友達は多いでしょう。人好きで世話好きでもあります。
でしゃばることはしないのですがクラスでは目立つ存在となります。それゆえ、特に女性同士では妬まれることがあって「お高く留まっている」と悪く言われ疎外されることがあるかもしれません。ただ本人には悪気はなくお高く留まるつもりもないのですから、そのうち悪口も乗り越えて人気を獲得出来るでしょう。

この宿は27宿中一位とされる財運を持つとされます。
自分からあえて求めることはなくともお金が集まってくる、という幸運の持ち主です。
成人してからはその能力の高さと魅力から人気を得、ごく自然に財を成すことが出来ます。
タレント業には特に向いているかもしれません。チヤホヤされることに慣れていてつけあがることはないし、人気を得ても嫌味がないからです。
政治の世界も人気商売ですから向いています。もともと前世では高い地位にいたので政治に関われば活躍出来るでしょう。政界で「影の黒幕」となり得る現実的な実力もあります。
ビジネスの才能もあるようです。エリートの道を進むのも本来の性格に合っているから良し。とにかく何をやっても成功する力があります。

ただ一点、弱者に対する共感力がないことは【昴宿】以上です。
他人の苦しみを想像することが出来ないというより、“想像することさえしない”、弱い立場の人たちが苦しんでいることすら夢にも思わないといった感じです。
このため部下や後輩など下位の者への無神経に思われる言動を繰り返し、気付かないうちに根深い怨みを買っていることがあります。事件などに発展しないまでも、少なくともそのように他人の痛みに無関心な人はやがて人の信頼を失うかと思います。
恋愛でも大変もてますが、相手に対して少し冷淡なところがあり興味がなくなると別れるということを繰り返しがちです。


今世をどう生きるべきか

来世のあなたの宿はまだ定まっていません。
今世の生き方によって来世も再び今と同じ宿になるか、それとも全く別の宿になるかが決まります。
来世を選ぶのは今世のあなた自身です。

房宿のあなたは何よりも他人の気持ちへの想像力を持つよう努めてください。
前世でも経験したことがないのだから、弱い人の生活が想像出来ないのは仕方ないことでしょう。でも、“理解するよう努める”というその気持ちがあるとないでは信頼感が大違いです。
まずは弱者の言葉に耳を傾けてみてください。
痛いとか、辛いという訴えを「弱さゆえ」などと批判したりバカにしてはいけません。
「この人は自分を下々として見ている」という意識は必ず相手に伝わります。注意してください。

この宿には財運はあるものの、トラブルが多く短命の象徴もあるようです。
くれぐれも他人への思いやりを失わないように。
自分が上位にいることを感じるとワンマンになるのも悪い癖です。特に恋愛で優位にある時などは、相手の恋心を笑ったりしないように気を付けるべきです。
他人への思いやりを持つよう努めていけばきっと幸福な晩年が待っているでしょう。

原典引用

『此の宿に生まれし人、貴上に親しみ縁を得て身を全うす。威徳を有し、男女を足し、銭財を豊かにす。快活にして、一族を超越して家風を栄えしむも末を遂げざるあり。事を成すに疾速、その為に崖より落つる如き病の危険あり。何事にも身を慎むべし。』

出典「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」
秘伝 密教宿曜占星術 (エルブックスシリーズ)より再引用




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占い

【房宿】

<ぼうしゅく>
和名:そい

前世の人物像
「良家を継いだ生粋エリート」