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前世のあなた

前世のあなたは他人の世話を焼く人生を送ったでしょう。
長屋で店子たちの生活を見守った大家。大勢の子供たちを育てて送り出した母親。等々、思いやり深く人々に寄り添い、その生活の面倒を見た人生だった可能性が高いです。
あるいは役人として庶民に尽くしたり、経済を支えた勤労者だった可能性もあります。忍耐強く、出世は望まず、その立場において最大限に他人や社会に尽くそうとした人生だったはずです。
この宿には女性として家族に尽くした人が多く生まれていると推測出来ますが、医療関係の従事者だった人も多いでしょう。それも臨床の一医者として生きた人が多いと思います。
たとえば下町で庶民に医療を施した町医者、看護婦などです。

前世では自らの意志でその道を選び、苦労して開業したでしょう。たとえ良い家系に生まれて出世が約束されていたとしても、周囲の反対を押し切り庶民に近い場を選びました。
以来、下町の一町医者として生きました。
親切で思いやりの深いあなたは大勢の人々に慕われたでしょう。
本業を越えて生活の面倒を見たり、結婚の世話をしたこともあったはずです。
高い代金は取らないあなたでしたが、次第に評判が評判を呼び、生活も安定していきました。
ところがある日、あなた自身が病に倒れてしまいます。
“医者の不養生”で自分の健康管理を怠ったからです。不調を感じても我慢をして仕事を続けたためでもあったでしょう。
こうして間もなく、周りの人に惜しまれながら人生を終わらせました。
多忙ながら、多くの人と温かい交流をした幸福な人生だったろうと思います。

今世の幼少期〜青年期

魂は前世で過ごした人生を今世でも引きずります。
これはボールが転がる様子と似ています。一度加えられたある力の作用は、他の力が加えられない限りそのままボールの転がる軌道に影響を与え続けます。魂も同じで、前世で得た環境や生き方などの作用は今世に伝わります。このため魂は直前の過去世で過ごした人生と、どこかしら共通するものがある場所や性格に生まれるのです。
このような魂の軌道を変えるためには、生きているうちに行動して別の力の作用を加えることがどうしても必要です。死ぬだけで劇的に性格が変化すること、つまり「別人に生まれ変わる」ことは決してありません。

婁宿の子は明るく優しい性格です。
思いやりあって面倒見が良く、細々と周りの子の世話を焼きます。
よほどひねくれた子供たちでない限り婁宿の子を好きになるでしょう。このため多くの友達に恵まれますが、リーダーシップを取って偉ぶるようなこともありません。
また我慢強い子であることが最大の特徴のようです。
転んでも泣かなかったり悪口を言われても言い返すことの少ない子だと思います。具合が悪くてもじっと我慢してしまうかもしれませんので、周りの大人たちは注意が必要です。

進路についてですが、細かい専門的な知識を扱うことに優れているようです。
原典に「医方を解する」とあり、文字通り医療関係は適職です。もし興味があるなら医者・看護師・介護士を早いうちから目指すと良いかもしれません。薬剤師も良いでしょう。他人の苦しみを理解するためカウンセラーは最高です。
他に、細かい知識を扱う職業なら何でも良さそうですが、他人の面倒を見ることのない機械相手の仕事には向かないと思います。出来れば直接に他人と接したほうが良さそうです。
公職にも向いているとのことで、公務員や会社員でもうまく勤められます。この場合、我慢強く上司に従う点が評価されます。
人を見抜く目があるようですので、人事部などで能力を発揮出来ると思います。

社会に出てからは我慢強さがウィークポイントとなることもあるでしょう。
自己主張が苦手で意見を述べることが出来ず、自分の気持ちを正直に話すことも出来ない。この性格が強く出ると仕事や恋愛で苦労しそうです。今時、自己主張の一つも出来なければ社会人失格の烙印を押されかねません。
それから、気持ちを内に内に秘める傾向があるので、思い込みの激しい人になりがちです。
「慎重である」とこの宿の解釈にありますが、同じく慎重とされる【壁宿】とは少し違うタイプのようです。確実に成功させるという目的のために計画段階で慎重となるのではなく、おそらく実行段階で躊躇するのだろうと思います。
一つの計画を胸に抱き続けて熟成させ、ある日とつぜん爆発させてしまうことも現実にあるようです。
どのような計画も実行段階で躊躇して機を逃したり、方向を誤って暴発させてしまえば台無しとなります。少し「実行の時点では無為になる(感情を入れない)こと」を心がけてみてください。


今世をどう生きるべきか

来世のあなたの宿はまだ定まっていません。
今世の生き方によって来世も再び今と同じ宿になるか、それとも全く別の宿になるかが決まります。
来世を選ぶのは今世のあなた自身です。

婁宿の人はぜひ、自分の苦しみを告げて人に助けてもらうことを覚えてください。
日本初の“町の精神科医”として生きた人の言葉に、
「人を助けることと、人に助けてもらうことの両方が出来ない人は最後には孤独な人生を送る」
とあります。
人に助けてもらって「ありがとう」と言う。
これが実は最大の人への恵みなのだとご存じでしょうか。

人助けをして、感謝をして頂く。人間にとってそれほどの幸福はありません。
ということはあなたが一番よくご存じだと思います。
自分は人を助けて感謝してもらうが、自分自身が助けてもらうのは絶対に嫌。これでは一方的過ぎませんか。下手をしたら「プライドの高い人」にも見えてしまいます。
あなたが自分の苦しみを他人に吐き出さないのは、決して人間を信頼出来ないからではないはず。
ただ恥ずかしい姿を見せたくないと、自分を守っているだけなのではないでしょうか。

ぜひ今世では人に助けてもらい、感謝を告げて、周りの人を幸福にしてあげてください。

原典引用

『此の宿に生まれし人、技能を多くして疾病少なし。妙に医方を解し、布施を好み、臣下の徳を解す。田宅足りて僕従多し。君子に仕えて堅く励む。性は慎密なれど、親族及び他人との交わり深からず。我儘と火難に注意。運は中分なり。』

出典「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」
秘伝 密教宿曜占星術 (エルブックスシリーズ)より再引用




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占い

【婁宿】

<ろうしゅく>
和名:たたら

前世の人物像
「庶民に寄り添う町医者」