占い依存について考えてみます

ここ数年、某タレントの洗脳事件のために世間は「占い依存」の話題でもちきりです。
「占い=悪徳・詐欺」という決めつけは昔からあるものの、この数年はもっと偏見が酷くなりました。専業で占い業をされている方は大打撃ではないでしょうか。

私の場合あの事件が報道されたのがちょうどこのサイトを開いた直後だったので、サイトをすぐ閉じようかどうしようか悩んだのですが、逆に本物の詐欺に引っ掛かる人を少しでも減らしたいと思い続けることにしました。

人はどうして占い依存になるのか、どうすれば防ぐことが出来るのか?
もしかしたらこの難問は、占いの知識ある側から解いたほうが有効なのかもしれません。

そこでこの場にて少し考えておきたいと思います、占い依存について。


占い否定論者が、占い依存者を救うことは不可能

まず先に書いておきますが、占い否定論者はこの話において無力です。

そもそも占いを信じない人たちにとって、占い依存に陥る人たちは
「知的に劣るバカども」
でしかないでしょう。
だから頭の良い自分が論理的に説得すれば、バカな猿ごときなど占い依存から即座に脱却させることが出来ると信じ切っています。

でもそういう人に限って、アドバイスはワンパターンの台詞だけなのですね。
「占いなんて絶対に嘘! あり得ない。そんなウソを信じるのは今すぐやめろ」
以上、終わり。
何が絶対なのかは不明(笑)。

残念ながら占いを信じる人に対してそのアドバイスは完全無意味でしょう。
客観的に見ても、「占いなんて嘘」とする論理的根拠が一切示されておらず、それでは人を納得させることは不可能だと思います。
(占いを嘘とする根拠として彼らは必ず「科学で証明されていないから存在しない」というお題目を一つ覚えで唱えますが、科学で証明されていない実在の現象は山ほどあるので論理的に破綻しています。また、科学とは「未だ証明されていない現象を証明する」ための技術的手法であり学問体系のことですので、言葉の使い方としても誤っています)

もし「占いなんか嘘!」と怒鳴りちらすだけで、占い依存に陥っている人を目覚めさせて救い出せるならラッキー。それはそれで良いこと。でもまず無理と思います。

さらに怖いのは、100%占いを否定している人に限って、少しでも信じられる要素があると完全な宗旨替えをしてしまうことです。
もともとが無考えに「過去の科学」という宗教を信じていただけの人は、やはり無考えに他のものを信じたがるからです。ただ単に信じる対象を変えればいいだけのことで本質的にやっていることは同じなのですから、ミイラ取りがミイラになるのはとても簡単ということです。



依存性の高い占いとは

ちなみに筆者は、このようなサイトを運営していることからも分かる通り「占いを信じる者」です。

でも、ただの一度も占い依存に陥ったことはありません。

また、私の鑑定した相手も一人として依存させていません。

世の中では「占いを信じるから依存するのだ。だから占いは害悪だ」と言われています。ではこのように依存しない人間が存在するのは何故なのでしょうか?

まあ私の鑑定した相手が依存して来ないのは、私に魅力がないからかもしれませんが(笑)。
でもたぶんそれ以上に、私の選択している占いの性質のせいであると思います。


どうやら占いには依存性の高いものと低いものがあるようです。

私の選ぶ占いは 一回完結型 です。
ネイタル(出生)のホロスコープ鑑定など、出生時点で結果が決まるものだけ好んで選んで来ました。
この種類の占いは一度占ってしまえば終わりです。人によって微妙に異なる解釈がされる場合がありますが、書籍などで明文化されていますので大きく違うということはありません。
また質問内容によって示される解釈は違うのですが、全ての質問を一通りしてしまえばやはり終わります。
何度も同じことを繰り返し占っても無意味ですので、占うこと自体が終了します。当然ながら中毒のしようがないわけです。

反対に、依存性が高く危険と言える占いは、一回で完結しないタイプのものです。
たとえば吉凶判断がメインで、方角や色など日常生活の行動を指示するタイプの占い。そのような占いは一回で終わりませんから際限なく繰り返すことが可能ですし、行動を縛られることが快感となり、依存に陥るケースが多くあります。

さらにもっと危険なのは、占い師が何の資料も持たずに“お告げ”をするタイプの占いです。
(※ここで「資料も持たず」とは、生年月日から導き出す鑑定データや、タロットカード・易占、その他の依頼者に開示して見せる情報が一切ない状態のことを言います)
本当に霊能力があって誠実に見えたものを伝えてくださる占い師なら良いのですが、資料がないためいくらでも思いつきで言うことは可能です。もし占い師に悪意があれば、依頼者が金銭を自分に注ぎ込むよう誘導することも可能でしょう。

なお、占いそのものよりも人間に依存してしまうことが最も危険です。これは占いだけではなく宗教や国家など、他の全ての人間関係においても言えます。
人間の指示に従うことに中毒してしまうと、指示しているほうの人間も自分に依存しているカモを逃したくありませんので、意識的・積極的に依存度を高めようとします。こうして悪意ある人間に依存してしまった人は、底なし沼の牢獄に監禁され、家畜として死ぬまで貪られるしかなくなるわけです。

依存の牢獄に陥ってからでは脱け出すのは困難です。
まずは、選ぶ段階で注意してください。


占いに依存する人、依存しない人

そうは言っても、やはり依存度の高い占いのほうが人気がありますね。
ホロスコープや四柱推命などの鑑定系よりも、風水などの運気を変える系のほうが圧倒的人気なことは否めません。
星占いだって
「今日の○○座のラッキーカラーは?」だの、
「おススメのファッションはこれ!」だのと
ラッキーアイテムをアドバイスするものだと多くの人は思っているくらいです。

そのような占いのほうが人気があるということは、やはりそちらのほうが“そそる”のだということです。

やはりこっそり運気を変えて人生の勝利者になれるかもしれない、という“裏技”的なお得感が人間の欲望をかきたてるのでしょう。
でもそう思う心にこそ、「占い依存」に陥る根本的な原因が潜んでいると言えるのではないでしょうか?


前の項目では「依存性の高い占いに近付くな」、と書きました。
しかしそもそも占い依存に陥る性格タイプの人は、始めから依存性の高い占いを選んでしまう傾向があるようです。

ということは、やはりもともとの性格タイプに依存性の要因があるように思えます。

たとえばこのような性格特徴のある人は要注意です。

◆自分で考えることが苦手な人
◆勉強が嫌いで、調べ物を面倒がる人
◆知らないことについて質問することを恥と考える人
◆お得なものにはとても興味がある人
◆他人を出し抜きたい、勝利者になりたいと思っている人(劣等感の反動含む)

概ね面倒くさがりな人のような気がします。でも欲は人並みに持っているというタイプ。

一般的に言って、上の特徴に当てはまるタイプの人は占い依存に陥る可能性が高いはずです。
なお、これは詐欺に遭いやすい方の特徴でもあります。

この性格特徴に自分が当てはまるかどうか見極めるポイントは、普段から調べ物をする癖がついているかどうかで判断してみてください。「調べる癖」はネット検索でも良いです。
たとえば、歴史創作などのフィクションを与えられた時、そのまま事実だと思い込んで鵜呑みにしていませんか? 
ネットで検索するという簡単なことさえせず、あり得ないフィクション設定を事実だと主張して反対意見を言う者に敵対心を持つ。こういうタイプの人は言うまでもなく詐欺や洗脳の餌食となりやすく、危険です。

また、知らないことについて「知らない」と言うことが出来ず、周囲に質問することを恥と考える人も危険です。そのような人は詐欺師にとって自分の詐欺行為をばらされる危険が少ないので、絶好のカモとなるのです。

「なりすまし詐欺」に多くのお年寄りたちが騙されているのは調べたり質問したりする時間を与えられないからですが、調べる時間や質問する時間がたっぷりあるのにも関わらず面倒で(または恥ずかしくて)それをしない人が今、かなり増えていると思います。それに伴って占い依存に陥る人や、カルト宗教に入る人も増えているのではないでしょうか。

他人の指示に従うことは、実はラクなのです。
だから面倒くさがりな人は、権威ある人や霊能力があると言われている人の指示に従い、奴隷となることを選びがちになります。

もし奴隷になりたくないなら、まず何より面倒くさがりな性格から直してみてはいかがでしょうか。

人生の勝利者となるためには地道な努力が必要です。
努力なくして他人を出し抜く道など、占い的にもあり得ないのだと知っていただきたいです。

上手な占いとの付き合い方

最後に占いの知識がある者として、占いとの付き合い方を考えてみます。

上では「吉凶判断は依存性が高いから危険だ」と書きましたが、私は吉凶判断を完全否定する者ではありません。居住している家の間取りで不健康になったり、逆に健康となり幸運を呼び寄せることもあると思います。

ただこれだけは知っておいていただきたいのですが、
占いによる吉凶の効果は依存に値するほど強力なものではありません

方角・間取り等の吉凶作用は、あるにはあるでしょう。
しかしそれはとても緩やかな作用です。
具体的に言えば、効果が表れるまで最低でも三年、はっきりとした違いが出て来るのが十年ほどでしょうか。
だから長期的に見れば、不健康となる間取りの家は改善しなければ大きな病を招くことがあります。それは有害な電波が充満する土地に住むことに似て、目には見えないけれどもいつかは健康を害する確率が高い、といった類の話です。
だからそのうち改善しなければならないでしょうが、たった一日その指示に従わなかったからといって、とてつもない罰が当たるということはあり得ません。指示通りにしなければならないという、強迫観念にかられる必要など全くないのです。

方角占いにはまってしまい、毎朝「こちらの方角が吉だから」などといって不自然な方向へ出勤し、何時間もかけてようやく会社に辿り着く人などもたまに見かけます。
でもその吉凶作用は私が思うに、せいぜい一日一円ずつ貯金する程度の効果しかありません。
一円程度の価値でも積み重ねていけば、"いつかは"幸運が貯まるでしょう。必ず。
だけど計算してみてください。一日一円貯金したとして、一年で365円。十年で3,650円です。死ぬまで50年間続けたとしても、18,250円。いかがでしょうか? 時給800円のバイトでもしたほうが遥かに早くお金が貯まるのではないでしょうか。
金銭にたとえて何が言いたいかというと、幸運を得たいなら他のもっと強力な方法を選択したほうが遥かに早いということです。

では、幸運を得るための強力な方法とは何でしょうか?
それは現実の力、人間の力を使うことです。

私が占星術の鑑定をやっていてつくづく感じるのは、この世で最も強いパワーを持つのは生きている人間の力だということです。
西洋占星術で解読するホロスコープは、人間の意志そのものです。
過去においてその人自身が築いた歴史であり、未来の計画書に他なりません。

よく占い師が
「運命は吉凶作用で変えられる。宿命は神が決めたもので、変えられないから諦めろ」
などと言います。
しかし実はその宿命の正体とは、神や宇宙が決めたものではなく、自分自身の意志です。
自分でやったこと、決めたことだからこそ変えられないのです。
そして、変えてもならないと私は思います。

有害物質や間取りなどのせいではなく、宿命的に不幸な出来事に遭った場合、それは概ね過去において自分で決めた未来。乗り越えなければならない宿題として存在するものだから、姑息な吉凶作用で変えるべきではありません。
またおそらく、変えられないと思います。過去において人間の力という最強パワーで固定化してしまったものは、対等のパワーを持つ人間の力によってしか変えられないからです。

未来の運勢を本当に良い方向へ変えたいなら、人間の力を使う以外にありません。
つまり、現世をしっかり生きて宿題を乗り越え、舵取りをして方向転換するということです

実際、何が幸福であるのかは短期の思考に囚われていると分からないものです。
一時は不幸だと思っていたことが、実は未来のための大切なステップである場合が往々にしてあります。
(だから姑息な吉凶作用で不幸を避けてばかりいると、逆に不幸となる場合があるわけです)
運命というものは、大局の目を持って眺めなければなりません。
それは最終的に、「自分とは何者であるのか」という究極の問い掛けへの答えに導きます。

大局の視点を得るため、「自分とは何者であるのか」を知るために、たとえば出生図を深く解読することは役に立つでしょう。


風水などの吉凶作用は、健康となり心地良く過ごすための漢方みたいなものですから、取り入れてみるのは構わないと思います。だけど、囚われるくらいなら逆効果です。

本当の占い(鑑定)とは囚われるためのものではありません。
自分の足でしっかり立って歩いて行く。そのための巨大な地図です。


ページ内 目次
占い否定論者が、占い依存者を救うことは不可能
依存性の高い占いとは
占いに依存する人、しない人
上手な占いとの付き合い方