宿曜占星術の相性占いは怖い

「宿曜占星術といえば、相性占い」。
そう言われることが多いほど宿曜占星術の人間関係占いは強いインパクトをもって受け止められています。

理由は、その断定的で過酷な占い結果にあるようです。

たとえば
「【安・壊】の恐怖」
というものが最も有名です。

【安】は壊の関係にある人の運命を破壊して、衰退させる。
【壊】は安の関係にある人から運命を破壊され、衰退する。

このように言われているため、【安・壊】関係にある人たちは恐怖に叩き落されるのです。

いわく、「徳川家康は豊臣秀吉を衰退させるために【壊】の関係である姫君を送り込んだ」とか。
現代においてさえ、「【安・壊】で結婚したら借金まみれになって離婚した」とか、果ては「【壊】と付き合うと必ず死ぬ」等々、まことしやかな噂が囁かれています。

私は占いでこのような脅迫的な断言を出すことは反対です。

ある宿曜師の先生がご著書の中で、
「西洋占星術は絶対的で断定的だが、宿曜占星術の相性はファジーだ」(ファジー:曖昧の意。自由に考えることが出来るということ)
と仰っていて、うーん?と首を傾げてしまった。
それ完全に逆ではないですか。西洋占星術では、最悪とされるオポジションでさえ緊張状態で対立しやすいと言うだけのことで、「付き合ったら人生が破壊される」までのことは言いません。対面占いではそんな暴言を吐く占い師もいるだろうが、それは脅迫して壺の類を売る目的かもしれないので気を付けていただきたいです。
さらに西洋占星術では【月星座】のみの一点だけを見るわけではなく要素は山ほどあるから、どれほど頭の良い人でも「吉凶」を断定することは不可能です。
おそらく、その宿曜師の先生は詳細な西洋占星術についてあまり理解されておらず、「獅子座と水瓶座は相性が悪い」という雑誌の占いコーナー程度のことしかご存知ないのだと思いますが。それにしても認識が違い過ぎて驚いた。


というわけで私はあまり宿曜の相性占いに良い気持ちを抱いていませんが、宿曜占星術をご存知の方は必ず気にするところだと思いますので、一応簡単に紹介しておきます。


相性占いの基本

宿曜占星術の相性は「三・九の秘法」と呼ばれる考え方で成り立ちます。
宿曜盤において、九種類の関係が三分類あるというものです。(三×九=二十七宿)

以下が九種類の相性関係です。

1.(ここは三グループのトップ。ここのみ三相性)
 命…同じ宿同士の関係。現世の自分。
 業…前世の自分。
 胎…来世の自分。

2.栄…自分の運命が栄えていく。親とセット。

3.衰…自分の運命が衰退する。友とセット。

4.安…相手の運命を破壊するため、自分は安泰。壊とセット。

5.危…相手から危害を受ける。成とセット。

6.成…相手に危害を及ぼし、自分は想いを遂げられる。危とセット。

7.壊…自分の運命が破壊される。安とセット。

8.友…相手から友愛を受ける。衰とセット。

9.親…相手から好かれる。栄とセット。


相性の出し方は、(以下カット)

//一般の方が計算を誤る可能性があるとのクレームがついたためカットしました。

恐縮ですが、計算方法については宿曜占星術の専門家の書籍にてお調べください。



次は各相性の意味について。



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